この記事では、ラボグロウンダイヤモンドの真贋の見分け方についてご紹介します。近年、宝石業界のみならず仮想通貨業界からも注目が集まっているラボグロウンダイヤモンド。2年後の2020年には欧米を中心に、市場規模が現在の100倍を上回るであろうという見解もあります。そしてそれに伴い、天然ダイヤモンドと同じく偽物の流通も懸念されます。
今回ラボグロウンダイヤモンドの真贋の見分け方についてご紹介します。
本物と偽物の見分け方をよく学んでおきましょう。

ラボグロウンダイヤモンドとは“人工的に製造された”天然ダイヤモンド

ラボグロウンダイヤモンドの真贋の見分け方を知る前に、まずはラボグロウンダイヤモンドとは何かについて知る必要があります。ラボグロウンダイヤモンドについての正しい知識が、真贋を見分けることにもつながるからです。

 

ラボ(=研究室)でグロウン(=育つ)するダイヤモンド

ラボグロウンダイヤモンドとはその名の通り、工場や研究室で人工的に製造されたダイヤモンドです。
良く知られているように、ダイヤモンドは炭素原子(化学式=C)で構成されています。ダイヤモンドの多くは数百万年ないしは数億年以上前に、地球内部100km以上深くという超高温・高圧下の環境にて形作られたと考えられています。
ラボグロウンダイヤモンドは、上記のような天然ダイヤモンドの製造環境を、人工的に作り出すことによって、地上でダイヤモンドを生成できるようにしました。

 

天然ダイヤモンドとは物質的に同じ

上記のように工場にて高温・高圧化で形作られるラボグロウンダイヤモンドの化学式は「C」。つまり、生成される場所が違うだけで、天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドは物理、科学的には同一の物質であるということです。
世界各地のダイヤモンド研究機関による調査によってこの点は裏付けられています。人工でありながらも、ピュアなダイヤモンドであることには間違いないというわけです。
そのため、ラボグロウンダイヤモンドには宝石全般の鑑定機関として権威のあるGIA(米国宝石学会)からの鑑定書も与えられます。同学会はダイヤモンドの指標である「4C」を考案した学会であり、ダイヤモンド鑑定機関としては最も信頼度と権威があるとされています。つまり、ラボグロウンダイヤモンドの輝きは間違いなく本物そのものだということです。

 

ラボグロウンダイヤモンドは合成ダイヤモンドではない

天然ダイヤモンドの化学式が「C」のみであるのに対し、合成ダイヤモンドと呼ばれるものは2つかそれ以上の元素にて構成された化合物です。つまり、合成ダイヤモンドは見た目がいくらダイヤモンドに似ていたとしても、物理的・科学的にはダイヤモンドではありません。別の宝石です。
ラボグロウンダイヤモンドは説明した通り、形作られた場所以外は天然ダイヤモンドと相違がありません。ピュアなダイヤモンドです。そのため当然、ラボグロウンダイヤモンドには「合成ダイヤモンド」という表現は当てはまりません

 

合成ダイヤモンドが偽のダイヤモンドとして流通している

合成ダイヤモンドは、ダイヤモンドとよく似ているにも関わらず、安価に手に入る物質です。そのため偽のダイヤモンドとして流通されることがあります。合成ダイヤの代表例は「キュービックジルコニア(CZ)」。素人目にはダイヤモンドと区別がつきません。
将来的にラボグロウンダイヤモンドが普及するにつれ、ラボグロウンダイヤモンドと偽った合成ダイヤが流通されるかもしれません。ぜひ本物と偽物の見分け方を知っておきましょう。

 

手軽にできる本物と偽物の見分け方7つ

手軽にできる本物と偽物の見分け方7つラボグロウンダイヤモンドに似せた偽物を掴んでしまわないように、本物と偽物とを見分ける7つの方法を紹介します。
ここまでの情報を振り返ると、天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドは物質的には同じものであるということが分かりました。つまりあなたが手にしたラボグロウンダイヤモンドが本物か偽物か見分けるために、天然ダイヤと偽物ダイヤを見分ける時の方法がそっくりそのまま通用するということです。
それでは手元にある物などを使って簡単に本物のダイヤモンドと偽物ダイヤを見分ける方法を7つ紹介します。

 

①息を吹きかける

まず一番簡単にできることは、メガネを曇らせるように「ハァー」と息を吹きかけることです。その曇り方を見ることによって、真贋を判別することが出来ます。
本物のダイヤモンドは熱伝導率が高いため、曇らせようとしても瞬時に透明に戻る性質があります。
一方で2〜3秒ほど曇り続けるようであれば、それは偽物だと疑うべきです。特に前述の合成ダイヤ「CZ」はなかなか曇りが消えません。

 

②文字や線を透かして見る

ダイヤモンドの特徴である見事な輝きは、光を屈折させる性質がもたらすものです。光の屈折度合いを見ることによっても、ダイヤモンドの真贋を見分けることが出来ます。もし手元にアクセサリーから外れている裸の状態のダイヤモンドがあるなら、新聞紙や雑誌を使って屈折率を調べましょう。
文字の上にダイヤモンドを逆さにして置き、宝石を通して文字が見えるかどうかチェックして下さい。もし文字が見えるようであれば、その宝石は屈折率が低い=ダイヤモンドである可能性は極めて低いということになります。
本物であれば、文字どころかインクの黒い色さえも見えません。例外としてカットの仕方が不均等なダイヤモンドに限っては、本物でもインクが確認できることもあります。

 

③水に沈める

こちらも裸の状態のダイヤモンドの真贋を確認する方法です。グラスに水を入れて、ダイヤモンドが沈むかどうかを見てみましょう。本物のダイヤモンドは水よりも密度が高いため沈みますが、偽物は浮かんだり水中で止まったりします。

 

④ガラスにこすり合わせる

ダイヤモンドは最も固い鉱石の一つであることは周知の事実です。ガラスとこすり合わせてもし宝石側にも傷がつくようであれば、本物のダイヤモンドではありません。

 

⑤火で熱した後すぐに冷却する

ライターなどで1分ほど熱した宝石を、速やかに冷たい水に入れましょう。硬度の高い本物のダイヤモンドであれば傷一つ付きません。一方で硬度の低い偽物の宝石であれば、ひびが入ったり砕けたりします

 

⑥ブラックライトを当てる

基本的にダイヤモンドは紫外線やブラックライトを当てると青く光ります。一方で合成ダイヤモンド「CZ」では青く光りません。そのため手元にブラックライトがあるのであれば、お手軽に真贋を判別することが出来ます。
ただし、本物のダイヤモンドであるにもかかわらず稀に青く光らないものも存在します。そのため、この方法を真贋判別の最終判断材料にはしないようにしましょう。この方法で調べて疑わしい宝石が出てきた場合、他の方法も併用して判別することをお勧めいたします。

 

⑦水のはじき方を見る

本物のダイヤモンドには、水をはじき、油分になじむ性質があります。そのためダイヤモンド上に水を垂らすと、水はきれいな球形の水滴になって残ります。さらにダイヤモンドは油性ペンで色を付けることが出来ます。反対に、水を垂らしても弾かずに平らになり、油性ペンの色もつかないのであれば、その宝石は偽物です。

 

より確実なのは専門機関による鑑定

より確実なのは専門機関による鑑定手軽にダイヤモンドの真贋を判定する方法をご紹介しましたが、中には専門家さえも真贋判定に時間がかかるほど精巧に作られた合成ダイヤモンドもあります。あなたのダイヤモンドは本物であり、値段相応の価値があるという確実な保証を得たいのであれば、専門家に鑑定を依頼するか、信頼できる鑑定書を付けてもらうことが最も確かな方法です。

 

専門家に鑑定を依頼

基本的に多くのジュエリーショップには鑑定士が在籍していますが、本当に確かな鑑定をしたいのであればショップとは無関係の独立したダイヤモンド鑑定士を探しましょう。
そうすればダイヤモンドの価値を客観的に評価してもらうことができ、真贋に加えて購入価格は適正なのか否かも評価してもらえます。

 

鑑定書を注意深く確認

鑑定書はあなたの宝石の真贋と価値を裏付け、保証するものとなります。鑑定書が信頼のおける団体から発行されたものかをチェックしましょう。
不明点があるのであれば、上記の通り専門家に鑑定を依頼する際に鑑定書も確認してもらえばさらに安心できます。
忘れてはいけない点として、オンラインでジュエリーを購入するとき必ず鑑定書を付けてもらうように依頼しましょう。またオークションなど個人間でダイヤモンドを購入する際も鑑定書の有無を確認することが重要です。

 

将来は天然ダイヤ以上に安心できるラボグロウンダイヤモンド

将来は天然ダイヤ以上に安心できるラボグロウンダイヤモンドこの記事ではラボグロウンダイヤモンドの真贋を手軽に判定する7つの方法をご紹介しました。加えて、確かな保証を得たい場合は専門家の鑑定が欠かせないということも忘れてはいけない点です。
ただ近い将来、手元にあるラボグロウンダイヤモンドが本物か偽物か悩まなくて済むという時代が来ることが期待されています。仮想通貨などに使われている技術である「ブロックチェーン」を用いてラボグロウンダイヤモンドを管理しようという技術が特許申請中です。
この仕組みを簡単に説明すると、工場で作られたラボグロウンダイヤモンドは出荷前に全て、「いつどこで製造されたか」「個体のもつ特徴や価値」といった情報が保存され、その情報をもとに購入者は簡単に真贋を確認できるようになる、ということです。
近い将来この技術がスタートすれば、ラボグロウンダイヤモンドの真贋鑑定はデジタル化され、より容易になり、偽物の流通を防ぐことが期待できます。ダイヤモンドが本物か偽物か悩まなくて済む時が来ようとしているというのは、嬉しい情報です。